2026年5月29日 日本株・為替・地政学まとめ|AI関連は選別色、電子部品に資金が波及

2026年5月28日木曜日

ドル円 決算 市況 日次レポート 日本株

日本株・為替・地政学まとめ|AI関連は選別色、電子部品に資金が波及

今回の基準時刻は2026年5月29日 0時台です。深夜帯のため、この記事では市場実務ベースで 「昨日=5月27日」「今日=5月28日」「明日=5月29日」として整理しています。

ざっくり言うと、ドル円は159円台前半でやや円高方向。日本株は日経平均・TOPIXともに続落しましたが、 中身を見ると太陽誘電、日本ケミコン、日本電波工業など電子部品・半導体周辺株に強い買いが入りました。 一方で、権利落ちや需給悪化が目立つ銘柄は大きく売られており、指数よりも個別テーマを見た方が分かりやすい相場です。

ドル円 159円台前半。米GDP下方修正でドル売りも、PCE高止まりと中東リスクで円高は限定的。
日本株 日経平均・TOPIXは続落。ただし、電子部品・半導体周辺には資金流入。
明日の焦点 半導体・電子部品への買い継続と、中東情勢による原油・為替の反応。

1. 為替と米経済指標

ドル円は159.20円前後で、直近では小幅に円高方向です。 Reuters/LSEGの遅延クオートでは、5月28日時点で159円台前半、前日比では小幅なドル安・円高となっています 参考

背景にあるのは、米国の景気減速を意識させる指標です。米1〜3月期GDP改定値は年率+1.6%に下方修正され、 新規失業保険申請件数も市場予想よりやや悪化しました。一方で、PCE物価指数は高止まりしており、 「景気は少し弱いが、インフレも簡単には下がらない」という組み合わせになっています 参考 参考 参考

指標 結果 市場予想 マーケットへの見方
米Q1 GDP改定値 +1.6% +2.0% 景気減速を意識。ドル円にはやや下押し材料。
米新規失業保険申請件数 21.5万件 21.1万件 労働市場の過熱一服を示唆。ドルには少し重い材料。
米PCE物価指数 前年比 +3.8% +3.8% 高止まりだが想定内。金利低下期待を強め切る材料にはならず。
為替の見方: 短期的には159円台前半で押し戻されているものの、PCEの高止まり、原油高、160円接近時の介入警戒が入り混じっています。 5月29日の東京市場では、ドル円が大きく崩れるには日本側から強い物価・賃金・政策材料が必要になりそうです。

2. 日経平均・TOPIX・S&P500の動き

指数 昨日 5/27 今日 5/28 ひとこと
日経平均 64,999.41 64,693.12
-0.47%
AI関連の一部に利食い。指数は続落。
TOPIX 3,918.01
-0.52%
3,902.01
-0.41%
銀行・バリュー株の弱さも重し。
S&P500 7,520.87 7,551.08
+0.41%
中東情勢の改善期待で切り返し。

日本株は指数だけ見ると弱いですが、個別では電子部品や半導体周辺に買いが入っています。 つまり、今の相場は「全面安」ではなく、AI・データセンター関連の中で資金の向き先が変わっている局面と見るのが自然です。

3. 地政学状況

地政学で最も大きいテーマは、引き続き中東情勢とホルムズ海峡です。 米国とイランの停戦延長や核交渉再開に向けた枠組みが報じられたことで、米株は下げを戻し、原油も上げ幅を縮小しました 参考

ただし、リスクが完全に消えたわけではありません。米国はオマーンに対し、ホルムズ海峡での通航課金や関連関与を認めない姿勢を示しており、 航路の安定性にはまだ不透明感が残っています 参考

市場への影響: 中東が落ち着けば、半導体・グロース株には追い風。一方で、ホルムズ海峡リスクが再燃すれば、 原油高を通じて空運・内需・金利敏感グロースには逆風になりやすいです。

4. 東証プライム主要株:値上がり率・値下がり率トップ5

値上がり率トップ5

順位 銘柄 コード 騰落率 主な要因
1 太陽誘電 参考 6976 +17.00% AIサーバー向け高耐圧・大容量MLCC需要への期待。電子部品全体に買いが波及。
2 TOREX 参考 6616 +14.16% 半導体回復期待。直近決算で次期増収増益見通しが意識された形。
3 日本ケミコン 参考 6997 +13.32% ICT・産機向け需要やデータセンター周辺需要への連想買い。
4 日本電波工業 参考 6779 +13.20% 車載・産機向けの堅調さに加え、AIデータセンター関連需要の期待が再点火。
5 大阪チタニウムテクノロジーズ 参考 5726 +12.90% チタン株の希少性、航空機需要、素材テーマへの資金流入。

値下がり率トップ5

順位 銘柄 コード 騰落率 主な要因
1 ブイキューブ 参考 3681 -15.15% 前日急騰後の反落色。赤字・財務不安も残り、需給が悪化しやすい状態。
2 ビーウィズ 参考 9216 -13.73% 5月28日が権利落ち日。配当・優待分を織り込む売りが優勢。
3 パソナグループ 参考 2168 -9.72% 権利落ちによる売り。高配当・優待狙いの反動が出た形。
4 FIG 参考 4392 -9.22% 買われ過ぎの反動。決算悪化というより需給調整の色が濃い。
5 タマホーム 参考 1419 -9.18% 5月末配当の権利落ち。配当落ち分を意識した売り。

上昇上位は、かなり分かりやすく電子部品・半導体周辺・素材に寄っています。 一方、下落上位は権利落ちや需給悪化が中心で、相場全体が崩れたというより、 資金が強いテーマへ移動している印象です。

5. 昨日 5/27 に株価へ大きく影響したニュース

ニュース 影響した銘柄 株価の動き 見方
米ハイテク高と米イラン和平期待 東京エレクトロン、アドバンテスト、ファーストリテイリング 参考 TEL +2.1%、アドバンテスト +4.05%、ファストリ +3.06% 日経平均は一時最高値を更新。AI・半導体関連に買い。
AI相場の過熱警戒と利益確定 ソフトバンクG、キオクシア、フジクラ、古河電工 SBG -7.26%、キオクシア -3.06%、フジクラ -3.55%、古河電工 -6.7% AI関連の中でも、短期で上がり過ぎた銘柄には利食い売り。

昨日のポイントは、AI相場そのものが終わったわけではなく、AI関連の中で資金の向き先が入れ替わったことです。 テスター、通信、投資持株よりも、電子部品・素材・一部装置株に資金が回り始めています。

6. 明日 5/29 の注目材料とPTSの動き

焦点 見るべきポイント 影響しやすい銘柄・セクター PTSの示唆
米GDP・PCE・失業保険の消化 景気減速とインフレ高止まりのどちらを市場が重く見るか。 半導体、グロース、円安メリット株 TDK +1.34%、SUMCO +1.25%、日本ケミコン +3.88%。 半導体・電子部品周辺は夜間も強い動き。 参考
中東情勢とホルムズ海峡 リスクプレミアムがさらに剥落するか、再燃するか。 空運、海運、エネルギー、化学 原油の動き次第で朝のギャップが出やすい。ヘッドラインには注意。
5/29決算予定 トリケミカル研究所の半導体材料需要とガイダンス。 トリケミカル研究所、半導体材料株 決算前のため結果反映のPTSは未発生。ただし半導体チェーン全体の地合いは強め。
弱い個別需給の継続 前日下落上位の戻り売りが続くか。 ブイキューブなど ブイキューブはPTSでも -4.29%。需給悪化の継続を示唆。 参考
明日の寄り付きで見るポイント: 半導体・電子部品に再び資金が入るか。そして中東情勢の落ち着きで原油がさらに下がるか。 この2つが5月29日の地合いをかなり左右しそうです。

7. 昨日決算と今日の決算

決算シーズンは実質的に一巡しています。IFISベースでは、5月27日・5月28日に東証プライム主要企業の大きな決算発表は確認されていません。

昨日 5/27 発表 → 今日 5/28 の株価反応

銘柄 市場区分 決算内容 今日の上昇率
該当なし 東証プライム主要 主要企業の発表は確認できず -

今日 5/28 発表 → 夜間PTS反応

銘柄 市場区分 決算内容 PTS上昇率
該当なし 東証プライム主要 IFIS上の5/28予定は該当なし -

決算日程の確認元: IFIS決算スケジュール

8. 半導体銘柄の株価動向

今日の日本の半導体・周辺株は、装置株やテスターが少し一服する一方で、電子部品・材料に資金が回る展開でした。 AI相場の本流はまだ残っていますが、短期的には「ど真ん中の半導体」から「周辺部材・電子部品」へ広がっている印象です。

銘柄 終値 前日比 コメント
東京エレクトロン 参考 52,320円 -0.34% 前日の上昇後に小幅安。
アドバンテスト 参考 26,340円 -2.91% 高値圏で利食いが優勢。
ディスコ 参考 66,350円 -1.89% 上昇後の利益確定売り。
SCREEN HD 参考 11,030円 -1.69% 装置株は全体的にやや軟調。
KOKUSAI ELECTRIC 参考 8,124円 +4.56% 半導体装置物色の戻りで強い動き。
ルネサス 参考 4,306円 -3.76% 直近上昇後の反落。
ソシオネクスト 参考 2,665円 -5.51% AI設計株として値幅調整が続く。
太陽誘電 参考 13,010円 +17.00% AIサーバー向けMLCC期待で急騰。
太陽誘電
+17.00%
KOKUSAI
+4.56%
アドバンテスト
-2.91%
ソシオネクスト
-5.51%

9. アメリカと日本の主要株の動き

米国主要半導体株

銘柄 最新値 前日比 見方
NVIDIA 212.63ドル +0.01% ほぼ横ばいだが、AI本流の地合いは崩れていない。
AMD 524.90ドル +5.93% 強い買い。AI・半導体物色の中心の一角。
Broadcom 424.81ドル +0.70% 小幅高。AIネットワーク関連として底堅い。
Micron 942.46ドル +1.51% メモリ関連も堅調。
Qualcomm 245.83ドル +5.33% 大幅高。半導体の物色範囲が広がる動き。
TSMC ADR 425.00ドル +0.54% 世界半導体の中核として底堅い。
Marvell 196.74ドル -0.99% やや軟調。
Intel 121.51ドル -0.21% 小幅安。

日本主要株の見方

分類 強かったもの 弱かったもの ひとこと
AI・半導体 電子部品、MLCC、コンデンサ、水晶、材料 一部テスター、設計株、直近急騰株 AIテーマは継続。ただし主役は入れ替わりやすい。
内需・高配当 限定的 権利落ち銘柄 5月末権利落ち銘柄には反動売り。
素材 大阪チタニウムなど 原油高に弱い一部業種 航空機・希少素材テーマが意識されやすい。

一言でまとめると、米国は「指数高・AI継続」、日本は「指数安・中身は強い」という相場です。 今は指数全体を追うより、AI・半導体・電子部品の連鎖を丁寧に追った方が読みやすい局面です。

10. 今日の経済小ネタ

5月28日にちなんだ小ネタとして、1937年5月28日にゴールデンゲートブリッジが車両通行を開始しました。 公式資料によると、橋は予定より早く、予算内で開通し、当初の通行料金は片道50セントでした 参考 参考

インフラ投資は、建設需要だけで終わるものではありません。完成後に通行料という長期キャッシュフローを生む点で、 今のインフラファンドや公共投資の考え方にもつながる、分かりやすい事例です。

今日のまとめ: ドル円は159円台前半で小幅円高。日本株は指数こそ弱いものの、電子部品・半導体周辺はかなり強い動きでした。 5月29日は、半導体・電子部品への資金流入が続くか、中東情勢で原油と為替がどう反応するかが焦点です。

※本文中の株価・PTS・為替は取得時点のデータをもとにしています。市場環境により変動します。

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